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コロナ禍に生まれた“目からうろこ”の新規事業。マリンワールド海の中道と九州博報堂の新たな挑戦とは

『地域の情熱たちと未来をつくる』。九州博報堂のパーパスを体現する地域を軸にした共創ストーリーを紹介する《パーパスドリブンストーリー》。今回は2020年のコロナ禍から、未来志向のビジネス開発プロジェクトに次々とチャレンジしてきたマリンワールド海の中道と九州博報堂の担当者による対談をお届けします。



《プロフィール》

藤丸 亜矢 氏 マリンワールド海の中道 営業部 企画広報・教育担当 

中野友彦  九州博報堂 地方創生推進局

来館せずとも楽しめるECサイトやポッドキャストを立ち上げ


中野

僕が初めてマリンワールドさんを訪ねたのは2020年10月。ECサイト立ち上げのご相談がきっかけでした。コロナ禍で来館者数が減少しているという当時の状況から、予算をなるべくかけず、互いに労働資本を提供し合い、儲かる仕組みをつくれたらと、オリジナルグッズを共同開発し、レベニューシェアしてはどうかとご提案しました。


藤丸

ECサイトの運営に不安はありましたが、お客様が来館できなくても何か販売できる仕組みが欲しかったので、おもしろいことができたらとお願いしました。当時はラッコのリロが国内でも貴重な存在になっており、人気ドラマの影響なども追い風となって、結果的にECサイトで大きな成果を得ることができました。



中野

公式ECサイト「すいそう」では、一緒につくるオリジナルグッズの利益をシェアすることになっており、僕らとしてもグッズを企画しなければ儲けることができません。クリエイティブチームを中心に社内全員にアイデアを募ると同時に、飼育員さんから商品開発のネタを収集しようと、公式ポッドキャスト「おしえてマリン」を立ち上げました。社内で集まったアイデアは100以上。没になったものもありますが、アイデアを練る中で生まれたのが、B級パニック入浴剤「サメボム」でした。


藤丸

定期的に生え変わるサメの歯を、お正月の福引大会の景品にしたけれど、貴重なものなのに残念賞のような扱いになってしまったと雑談していたら、それを何か商品化できないかとなり、小ロットでバスボムをつくる会社を見つけていただきました。


ポジティブなスタッフの意識が、新しいチャレンジへとつながる好循環


中野

ECサイト、ポッドキャスト、クラウドファンディングなど、次々とご提案しましたが、社内の反応はいかがでしたか?


藤丸

どうやら九州博報堂と営業で何かおもしろいことをやっているらしい…というウワサが広まるにつれて、それならお気に入りの生き物を推したい、オリジナル商品をつくりたいという声が増えていきました。クラウドファンディングでサメボムを紹介したことで、ただおもしろいだけでなく、マリンワールドとシロワニの関係や小笠原に生息するシロワニを研究していることも伝えることができました。


中野

クラウドファンディングを通して、WEBメディアやテレビの取材で取り上げていただいたり、地元以外でも反響が大きかったですね。


藤丸

リターン品のひとつとしてご提案いただいた、シロワニ担当の飼育員をひとりじめできる「シロワニ会議」では、県外のお客様ともオンラインでつながり、パソコンを持ち館内を移動しながらシロワニの説明をするなど、初めてのチャレンジもありました。


中野

共創事業では、僕らの持つアセットを差し出すことはもちろんですが、パートナーの持つアセットを差し出していただくことも重要になります。それが唯一無二で魅力だからこそ、お客様やファンが集まる構図になるため、いかに新しいことにチャレンジしていただくかを意識しつつ、いろいろな可能性を考えながらご提案していました。


藤丸

ラッコの本を出版したり、ほぼ等身大のチンアナゴステッカーを販売したり。スタッフそれぞれが自分の得意分野で力を発揮しながら、推しの生き物グッズをつくるところまで発展していきました。


中野

「サメボム」の次も、シロワニの企画でした。口内環境の良いシロワニにあやかり、マウスウォッシュ「シャーカーシャーカー」と、サメ軟骨入りタブレット「シロワニ丸」というオーラルケアグッズを販売しました。この2つはいかがでしたか?


藤丸

商品としておもしろいのですが、飛ぶようには売れず、ぼちぼちといったところでしょうか(苦笑)。

構想3年、拾い集めたネタを豆本に。福岡広告協会賞金賞を受賞


中野

これまでの企画でいちばん印象に残っているものは何ですか?


藤丸

やっぱり、豆本ですね。「ぷぷぷっ」て笑えるなぞなぞの本だったり、マリンワールドの生き物が歴史の語呂合わせに無理やり出てくる学習本だったり。福岡広告協会賞のスモールグラフィック部門で金賞をいただくこともできました。ラッコのリロの豆本を目当てに多くの人がガチャガチャをまわしてくださり、初版1万部が約1年で完売。第2刷を注文したところです。


中野

ポッドキャストで集まったネタを詰め込もうと構想に3年を費やした豆本は、社内のコピーライターチームですべて書き下ろした渾身作です。「ギリギリ学校に持っていけるおもちゃ」をコンセプトに作った豆本は、何度も打ち合わせを重ね、小さな版下を確認する大変さもありました。一方で、僕らが楽しんでつくらなければ楽しさも伝わらないだろうと、打ち合わせも大いに盛り上がりましたね(笑)。これからやってみたいことはありますか?


藤丸

ポッドキャストやECサイトを使って、おもしろいものを売ることができたらと思います。音声や体験ものだったりするかもしれませんが、自分たちでも録音して編集できるようになれたらと思いますね。


中野

共創事業のゴールは、お客様に自走していただけるようになることです。今後もデジタルコンテンツの可能性はさらに広がると思いますし、私たちからは「食育」をテーマにした企画をご提案するなど、新しい事業にも一緒にチャレンジできたらと思っています。


あなたにとって、九州博報堂はどんな存在ですか?


藤丸

頼りになるパートナーです。広告業界でも話題になる賞をいただけたことで注目され、「おもしろいことをしているね」と外部の方から声をかけていただく機会も増えました。これからも、中野さんたちとはくだらない雑談をずっとしていたいですね。そこからまた何か生まれそうな気がしています。







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