曽於市末吉町南之郷にある食事処・愛の里の「だご汁」は、昔懐かしい一品だろう。サツマイモでんぷんを使ったトロッとした食感がいい。鶏肉や大根、ゴボウ、ニンジンなど旬の野菜を鉄鍋に入れ、しょうゆ味で仕上げていて絶妙の味わいがある。


愛の里は宮崎県との県境の山あいにあり、築180年の木造の旧家を店舗に利用。炭火であぶりながら食べる焼き鳥が人気の店だが、これから日に日に寒が増すにつれ、体が温まるだご汁もお薦めだ。南之郷などでは「かねんしゅい」とも呼ぶ。

経営者の福永賢治さんは2代目。県外のホテルで料理人をしていたが帰郷。父の跡を継いで30年になる。「コロナ禍で閑古鳥が鳴いていた時期もあったが、客は戻ってきている。ゆっくりとしたひとときを過ごしてもらえれば」と話す。

だご汁は2人前から注文、1,320円。