
緑カレー
青葉吹く里山を眺めながら車を走らせ、鹿児島市郡山町に「緑カレー」を食べに出かけた。緑茶、ソラマメ、小松菜など県産素材がたっぷり溶け込み、グリーンチリなど15種ほどのスパイスも利いている。こくやうまみが口に広がる。程よいさっぱり感が絶妙だ。
「全て植物性の食材でローカロリー。健康を気にしている人にも人気」とオーナーの大重龍三さん。里山あり、棚田あり、ホタルの里あり。ライスも大重さんが「日本の原風景」と呼ぶ郡山で、アイガモ農法で育てた米を地下水で炊き上げた。窓から吹き込む薫風や新緑を堪能しながら、ランチ(1,080円~)をゆったりと味わった。

新緑が映える里山の風景とさわやかな風を感じながら食事ができる
もともとは天文館の味だった「沙羅」のカレー。2011年、大重さんは東千石町の七味小路から地元郡山に店を移転。実家を改修し「薩摩藩古民家カレーテリア」として再出発した。
黒豚、赤鶏、緑茶を使った3色カレーやA4ランク「和牛カレー寿し」など特産品開発に力を入れる。地元の史跡を巡る外国人向けのツアーも企画し、地域のスパイス役となっている。
「自然あふれる郡山は、中心市街地から車で30分ほど。遠いと思われがちだが実は近い」。初夏の陽気に誘われ、ドライブがてら足を延ばしてみるのも楽しそうだ。

古民家を改修した店舗