鹿児島市立本城小学校|仲良く、誇り高く、はつらつとと歌い上げる

2025/07/03 05:00
緑に囲まれた本城小学校の校舎=鹿児島市本城町
緑に囲まれた本城小学校の校舎=鹿児島市本城町
 鹿児島市役所吉田支所に隣接する本城小学校は、緑に囲まれた、山あいの小さな学びやだ。南に思川が流れ、東には高牧と呼ばれる小高い山がある。その麓には鎌倉時代からあったとされる古城・上城(うえんじょう)跡もある。

 校区を象徴する、この三つを校歌に盛り込み、「仲良く」「誇り高く」「はつらつと」と歌い上げる。作詞は18代校長の川田貞夫さん。校歌ができた時期は不明だが、1954年4月の校長就任前からあったと話す卒業生がおり、川田さんが前任の吉田北中学校時代に作ったとみられる。作曲は、多くの校歌に名を残す迫田武資さんが手がけた。

 児童数は最も多い46年3月でも129人で、昭和50年代の数年を除き複式学級が続く。83年までは、現在とほぼ同じ広さの敷地に蒲生高校の分校も“同居”していた。

 55年入学の元高校職員・蔵元伸隆さん(76)は「小規模校であることが、むしろ魅力だった。校歌にあるように、みんな仲良く、けんかもすぐ解決した」と振り返る。

 牧住幸二校長(59)は同じ旧吉田町で牟礼岡小の教諭だった約30年前、町内小学校対抗の運動会で、本城小児童の活躍に目を見張った。「大きな学校に負けなかった強い絆を、守り育てていきたい」と語った。

■メモ 公式の創立年は1892(明治25)年だが、旧吉田村が施行された89年には学校があったとの記録がある。児童数は2023年度に13人まで減少。特認生や校区外通学の受け入れに力を入れ20人に増えた。児童全員が一輪車を乗りこなし、運動会での集団演技が名物となっている。

●本城小学校校歌

作詞・川田貞夫
作曲・迫田武資


高牧清く 朝をよび
あかるい窓に 鐘はなる
仲良く友と 手をつなぎ
たのしく学ぶ 本城校


歴史をほこる 本城の
かがやくさとに おいたちて
正しく強く 道すすむ
ほこりも高い 本城校


流れも清い 思川
文化の花を 夢にみる
ああ はつらつと 意気高く
われらの本城 栄えあれ

校歌の風景

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