鹿児島市立伊敷台小学校|開校後に教員が力合わせて作詞作曲

2025/08/28 05:00
伊敷台小学校の校舎
伊敷台小学校の校舎
 伊敷台小学校は1993年、鹿児島市の大型団地・伊敷ニュータウンに整備された。32年たった現在も、市で最も新しい小学校だ。校歌は開校後、教員が力を合わせて作り上げた。

 「最初の夏休み、山元健一校長から校歌の作詞という“宿題”が国語教員に出された」。国語の主任を務めていた坂元裕人・垂水市副市長(67)は当時を、鮮明に覚えている。校区を歩き回り、桜島を望む景観や、12星座の名が付いた公園を取材。団地で育つ児童にとって、いつまでも夢を育む場所であってほしいという願いを込め、「夢の里」というフレーズを入れた。

 出来上がった歌詞を元に、木原裕子さん(67)ら音楽部の教諭が作曲を担当。児童が語り合うような二部合唱に仕立てた。2学期が始まると練習を重ね、94年1月にお披露目した。坂元さんは「校歌を子どもたちが歌ったとき、やっと学校がスタートしたと感じた」と振り返る。

 校歌を使った「全校ダンス」にも挑戦した。理科専科の男性教諭が、テクノ調にアレンジした変わり種。現在も運動会で踊られている。

■メモ 鹿児島市の坂元小学校と玉江小学校、伊敷小学校から児童が編入して1993年に開校。校舎は中央に広いピロティを備え、図書室は2階分の吹き抜け構造になっているなど特徴的な建物が並ぶ。児童数は2001年の1060人をピークに減り続け、25年度は406人。

●鹿児島市立伊敷台小学校校歌

作詞作曲・教員一同


緑の大地 夢の里
豊かな恵み 身に受けて
心をひとつに 助け合い
大きな希望を 抱きつつ
共に学ぶ 伊敷台


高くそびえる 桜島
朝の光を あびながら
心も体も たくましく
新たな歴史を 拓きつつ
共に伸びゆく 伊敷台


星座の中の 学舎(まなびや)で
時代を築く わたしたち
真理を求めて 磨き合う
豊かな未来を えがきつつ
共に輝く 伊敷台

校歌の風景

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