南日本新聞の「黒ヂョカ」は、1951(昭和26)年2月17日付に初登場しました。読者の身の回りで起きたユーモア話を、登場人物の似顔絵をつけて紹介する名物企画です。ウェブでもお楽しみください。

笑うしかない

2025年9月6日
笑うしかない
 ○…姶良市西餅田の林明美さん(77)は、夫龍城さん(79)と市民農園でサツマイモを育てている。農薬を使わず夏の暑い時期にも草取りするなど、手間暇かけて収穫を迎えた。今年もふかし芋や天ぷら、かりんとうにしよう…。楽しい想像をしつつ農園に着いた。

 ○…「!?」。間違って別の場所に来てしまったようだ。そこには、きれいに耕されたばかりの畑があった。いや、違う。やっぱり、ここだ。よく見ると、一面に大小の足跡。どうやらイノシシの親子らしい。苗を50本植え、200本ぐらい収穫できるはずだったイモの影も形もない。

 ○…「少しぐらい残してくれればいいのに」。2人は顔を見合わせ、「笑うしかないね」。アハハ、アハハ…。泣き笑いを始めると周りの畑仲間も集まって、すぐさま惨状を察知。「一緒に笑わんなら」。アハハ、アハハと笑いが広がる農園であった。
(姶良支局)

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