観賞用ソテツ、都会へ=1967(昭和42)年3月■観賞植物ブーム背景に乱掘

2022/11/21 16:44
名瀬市の名瀬港から積み出されるソテツ。観賞用として東京、大阪、名古屋などへ出荷する=1967(昭和42)年3月
名瀬市の名瀬港から積み出されるソテツ。観賞用として東京、大阪、名古屋などへ出荷する=1967(昭和42)年3月
 奄美大島の名瀬や古仁屋の港から東京、大阪、名古屋などへ観賞用として出荷されるソテツ。12月から3月にかけて船積みされ、荷置き場は足の踏み場もないほどだったという。奄美ではかつて飢饉(ききん)の時の主食として、ソテツが重宝された。本土復帰後は食料事情が好転。観賞植物ブームを背景に、続々と本土に移出されるようになった。その乱掘ぶりに「観光資源としてさえ底をつく」と警告も出るほどだった。

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