昨年10月発生、馬毛島基地工事の死亡事故 工事請負業者と現場責任者2人を労働安全衛生法違反の疑いで鹿児島地検に書類送検 鹿児島労基署

2025/03/13 20:53
 西之表市馬毛島の自衛隊基地建設工事現場で昨年10月、スリランカ国籍の男性作業員が油圧ショベル機ごと穴に転落し死亡した事故で、鹿児島労働基準監督署は13日、労働安全衛生法(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで、工事を請け負っていた冨島建設(大阪市)と現場責任者の60代男性2人を鹿児島地検に書類送検した。

 送検容疑は2024年10月18日、傾斜地で油圧ショベル機を使った作業をさせた際、誘導者を配置せず転落防止措置を講じなかったほか、高さ2メートル以上の地山での掘削作業にもかかわらず、作業責任者が直接指揮をしなかった疑い。

 事故は同日午後8時半ごろ発生。40代のスリランカ人男性は基地内の滑走路工事現場で、排水を流れやすくするための掘削作業中、深さ約4メートルの穴に転落した。同監督署によると、穴の周囲に設置する転落防止の土壁などもなかった。

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