霧島市隼人の姶良中央家畜市場で1日、同市牧園などで来年10月に開催される和牛の品評会「第12回全国和牛能力共進会(全共)」に向けた集合審査会があった。県内から繁殖雌牛30頭が集まって審査を受け、全共で求められる牛づくりを研究した。
「プレ全共」と位置付けられていた県畜産共進会が新型コロナウイルスの感染拡大で中止になったため、代替行事として開いた。「高等登録群」「繁殖雌牛群」の2部門を実施。全共を主催する全国和牛登録協会本部(京都)から招いた審査員を含む5人が、各区に出品する牛の目指すべき体形や顔つき、皮膚の状態などを確認した。
母、子、孫の3頭を審査する高等登録群では、霧島市福山の長浜敏文さん(61)が1席を獲得。世代が下るごとに改良の成果が現れている点が評価された。長浜さんは「全共県予選に向け、JAなど関係者の指導を受けながら育てていく」と喜んだ。
繁殖雌牛群で1席に輝いたのは曽於地区から出品された3頭。雌らしい、種牛性の高さが評価された。引き手を務めた末吉小学校6年の森岡優菜さんは「牛を驚かせないように声をかけ続けた。練習よりうまく引けてよかった」と話した。
その他の入賞者は次の通り(敬称略)。
【1席】繁殖雌牛群区 有馬研一(鹿屋市)園田則明(大崎町)森岡六男(曽於市)
【2席】繁殖雌牛群区 徳永洋幸(霧島市)藤山粋(同)、落合新太郎(同)▽高等登録群区 鶴田洋行(南大隅町)