種牛の部の審査に向かう高知県代表の褐毛和種=霧島市牧園
和牛と言えば「黒」のイメージが強いが、高知県では「褐牛(あかうし)」と呼ばれる褐毛(あかげ)和種の生産が盛んだ。6日から鹿児島県霧島市などで開かれている第12回全国和牛能力共進会(全共)にも7頭を出品、「『黒』に負けない褐牛のおいしさをアピールしていく」と意気込む。
和牛には黒毛和種、褐色和種、日本短角種、無角和種の4品種があり、国内飼養頭数の9割超は黒毛和種が占める。一方、高知県は暑さに強く、足腰が丈夫な褐色和種を農耕用に重宝していた歴史もあり、県産牛のほぼ半数が褐牛だ。「土佐あかうし」の銘柄で県外にも販売している。
全共には52年前の第2回鹿児島大会から褐牛一本で勝負し続けてきた。今大会でも褐牛の出品は高知のみ。7日は3頭1組で雌牛の能力を競う4区の審査に臨んだ。
出品委員長を務める県畜産試験場の松崎克彦技術次長(54)は「ここ10年ほどで大きく改良が進み、肉質もかなり良くなってきた。全共を通じてさらに認知度上げたい」と力を込めた。