植山吉将さんが設置した自動販売機。かまぼこや菓子、ラーメンが並ぶ=霧島市隼人町真孝
霧島市隼人の植山かまぼこ屋に、地元飲食店の商品が並ぶ自動販売機が登場した。新型コロナウイルスの影響で需要減や販売機会の確保に悩む店を元気にしようと、社長の植山吉将さん(42)が「じはんき商店街」と名付けて設置。かまぼこやつけ揚げをはじめ、ラーメンや洋菓子、鶏の加工品を購入できる。
新型コロナの感染拡大の影響が出始めた3月、混雑を避けるため営業時間を短縮したのがきっかけ。「自販機なら、コロナが続く中でも客のニーズに合わせた商品を24時間安全に買ってもらえる」とひらめき、4月に準備を始めた。
国の持続化補助金を使って自販機を購入。客の減少に苦しむ知り合いにも声を掛け、現在は3店が参加する。地域に子どもが多いため、くじ付きの駄菓子も置いた。8月末から120~600円で15種類を販売する。
国分郡田のケーキ店「ルシエルブルー」はクッキーやタルトなど4種類を置く。店主の佐藤久美子さん(41)は「コロナで本格的に通販の仕事を始めると全国発送の注文が増え、週1日しかお店を開けられなくなった。地元のお客さんにいつでも買ってもらえるのでありがたい」と喜ぶ。
出店の料金体系は3種類で、商品を置く市内の店を募っている。植山さんは「地域に根差した小規模店同士が集まり、新しい商売の仕方を切り開けたら。他の場所にも自販機を増やしたい」と話している。植山かまぼこ屋=
0995(42)0449。