まだまだいるぞ未知の生物 海底に「鬼の金棒」? 新種のスナギンチャク

2021/08/30 21:00
長さ0.5~1メートルほどの「カナボウヤギスナギンチャク」の群体(かごしま水族館提供)
長さ0.5~1メートルほどの「カナボウヤギスナギンチャク」の群体(かごしま水族館提供)
 鹿児島市のかごしま水族館と琉球大学の研究チームは18日、奄美大島の大島海峡などに生息する新種のスナギンチャクを発見したと発表した。鬼の金棒ような見た目から、和名は「カナボウヤギスナギンチャク」と付けられた。

 新種のスナギンチャクは、大島海峡や沖縄本島東部・大浦湾の水深30~40メートルの砂泥底に生息し、2011年に発見された。同研究チームが細胞や遺伝子の解析など、生態解明を進めた結果、新種であると確認した。

 かごしま水族館によると、砂泥底でスナギンチャク類が発見されることは珍しく、学習交流係の藤井琢磨さん(34)は「砂泥底は、まだまだ未知の生物がいるかもしれない。さらに研究を進めていきたい」と話した。

 スナギンチャクはサンゴやイソギンチャクに近い動物。ポリプと呼ばれる小さな本体が分裂して連なり、数センチから数メートルにもなる群体を構成する。触手を使いプランクトンなどを摂取している。骨を持たない代わりに、体内に砂を取り込んで、骨格代わりにする習性がある。

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