第3回定例鹿児島県議会。売春等取締条例は成立せず。条例の行方を見守るために傍聴席に詰めかけた女性たち(原良町婦人会員)=1955(昭和30)年10月12日、鹿児島市山下町の県議会本会議場
席の多くを占めている女性は、婦人会の会員らだ。ここは鹿児島県議会の傍聴席。売春等取締条例案採決の行方を見守っている。まつもと荘事件(県職員ら接待のため、女生徒らを売春させた事件)をきっかけに関心を集めた条例案だったが、「政府の態度決定を待つべき」と県議会は否決した。新聞は見出しで「まだ遠い男女同権」と伝えた。この翌年に売春防止法は成立した。