窒息原因「直前に食べた物」 死亡乳児の遺族側、担当医の見解示す 認可保育所でおやつ後、体調急変 姶良市検証委

2023/06/28 08:53
女児が通っていた興教寺保育園=姶良市西餅田
女児が通っていた興教寺保育園=姶良市西餅田
 鹿児島県姶良市の認可保育所「興教寺保育園」で4月、6カ月の女児がおやつ後に急変、意識不明の重体となり約40日後に死亡した事案を受け、市が設置した検証委員会の第2回会合が、26日あった。女児の遺族と代理人弁護士が出席し聴き取りを受けた。代理人は意見書を提出し、女児が救急搬送された際の担当医師が「直前に食べた物が原因で窒息状態になった可能性が高い」との見解を示したことを報告した。

 代理人によると、女児は搬送時心肺停止していて窒息状態だった。ドクターヘリ内で気管挿管を試みたが、気管に食べた物が詰まっておりできなかった。女児の気管は6.4ミリ程度で病院到着後に取り除かれた物は7、8ミリ。嘔吐(おうと)物を誤嚥(ごえん)した場合、通常気管挿管が可能であることから、担当医は食べた物が原因で窒息状態になった可能性が高いと述べたという。遺族側は、原因はおやつのリンゴである可能性が高いとしている。

 遺族は検証委に女児の写真を持参し「時間は止まったまま。前を向いていけるような報告を期待している」と訴えた。

 検証委は非公開。市が27日、概要をホームページで公表した。市役所で午後6時半~8時20分まであり、委員全6人が参加した。

 園は27日「検証委員会の調査、市・県の監査に積極的に協力している」とのコメントを出した。

 園によると4月18日午後、女児にすりおろした生のリンゴを与えた後、あおむけに寝かせたところ急変した。5月28日に死亡した。

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