火の付いた「アカシ」を柱の上の籠に投げ入れる「柱松」=13日、姶良市北山
鹿児島県姶良市北山の堂山地区で13日夜、盆の迎え火「柱松(はしたまっ)」があった。竹の柱にかけられた籠を目がけて火種を投げ入れる伝統行事で、燃え上がった籠の炎は山里の夜空を幻想的に照らした。
地元住民のほか、普段は県外で暮らす出身者や見物客も集まった。枯れた黒松を束ねた火種「アカシ」を、柱に付けた麦わら入りの籠「ウキ」を狙って何度も投げた。火の付いた籠は勢いよく炎を上げ、参加者は、ゆらゆらと燃えながら降りてくる麦わらを静かに見守った。ウキは燃え尽きると取り換えて、何度も燃やした。
主催する北山上自治会の有村信行会長(67)は「地域外の人にも注目されるようになりありがたい。自然が魅力の北山にもっと住む人が増えればうれしい」と話した。