【俳優・迫田孝也のオモ語り】「ハリー・ポッター」役は何人いる? 緊張の中、親友・ロン役でデビュー!

2023/09/13 14:32
これから1年間、一緒に魔法世界を生きていく仲間たちと(左から4人目が迫田孝也さん)
これから1年間、一緒に魔法世界を生きていく仲間たちと(左から4人目が迫田孝也さん)
■「俳優・迫田孝也(鹿児島市出身)のオモ語り」=南日本新聞2023年9月10日付

 8月26日午後0時15分のマチネー。待ちに待った舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」のデビュー公演でした。主人公の親友・ロン役として6月に稽古を始めてから3カ月。けがの影響により稽古にも出遅れ、2期目のメンバーが次々とデビューしていく中、焦りもありましたが、ようやくこの瞬間を迎えられてホッとしました。

 舞台稽古に参加してくださった出演者、スタッフの皆さん、限られた時間の中ではあったけど、本番と同じコンディションで稽古できたことはとても心強いものでした。本当にありがとうございました。

 最後の1週間はさすがに緊張してましたね。残された稽古は3回。月曜日の終演後に1幕の通し稽古(通し稽古とは本番同様、中断することなく行われる稽古のこと)。木曜日の終演後に2幕の通し稽古。金曜日にゲネプロ(全て本番同様に行う稽古のこと)。この頃には舞台上で行われる芝居に関してはほとんど不安もなく、早くお客さまに見てもらいたいという気持ちでした。

 ただ舞台は芝居だけじゃないんですよね。特に舞台ハリー・ポッターでは多くの約束事があり、そのきっかけ一つで大きなセットや何十人というスタッフが一斉に動き出します。舞台からはけた後、どのタイミングでどの動線を通るかというのも覚えなければいけません。たまたま立っていた場所が他の役の早替え場所であったり、セットが勢いよくはけてきたり。しかも舞台裏は暗いから、けがにつながる可能性もありますしね。でもそのプロフェッショナルさに触れ合えるところが舞台の醍醐味(だいごみ)だからたまらないですよね(笑)。

 さらに今回初体験だったのが、各役ダブルキャスト、もしくはトリプルキャストであること。日によって相手役が違うというのは毎回緊張感があります。ちなみに私はデビュー公演からあっという間に大貫勇輔さん、藤原竜也さん、藤木直人さんと全てのハリー・ポッターと舞台に立ったのですが、3人とも全く違ったハリーを演じられているので、受け取る感情もそれぞれ、返す感情もそれぞれ、本当に芝居って面白いなあと実感しているところです。

 この作品は見てくださった皆さんを大満足させる自信があります。確かにチケット代は高いンカーセラス。でもアジア圏ではここ東京でしか上演さレテマセングラ。見る前と見た後とでは世界が変わっていること間違いナシパーレ! さあ魔法呪文が効いてきたんじゃありませんか?

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