鑑識作業をする捜査員ら=25日午後3時1分、鹿児島市東坂元3丁目
鹿児島市東坂元3丁目の飲食店手伝いの男(70)が同居する息子の男性(48)を刺殺した疑いで逮捕された事件で、亡くなった男性が経営する会社は市内の飲食店であることが関係者への取材で分かった。容疑者の男も夫婦で店を手伝っており、周囲からは「家族に何があったのか」と驚きの声が聞かれた。
関係者によると、容疑者と妻も男性の店を手伝っていた。他に県内で2店を構えていたが、いずれも今年までに閉店した。店を知る30代男性は「男性が来年までに残りの1店も閉めようかと周囲に漏らしているのを聞いたことがある」と明かした。
事件現場近くに住む70代女性は「数年前に母親(容疑者の妻)から息子が店を引き継ぎ、カレーがおいしいと評判だった。こんなことになってしまって残念」。事件当日の夕方、容疑者宅に電話し、妻と話したという高齢女性は「特に変わった様子はなかった。事件が起こるとは思いもしなかった」と声を落とした。