屋久鹿ジビエ王国(屋久島町)に農水大臣賞 鳥獣被害対策へ鹿肉食文化への活動認められる 県関係初の最高賞「自然との調和大切に事業展開」

2024/02/16 07:30
鳥獣の利活用で農林水産大臣賞を受賞した屋久鹿ジビエ王国の関係者=15日、東京(鹿児島県提供)
鳥獣の利活用で農林水産大臣賞を受賞した屋久鹿ジビエ王国の関係者=15日、東京(鹿児島県提供)
 鳥獣被害防止などに取り組む団体や個人をたたえる「鳥獣対策優良活動表彰」の表彰式が15日、都内であり、ヤクシカを加工販売する屋久鹿ジビエ王国(屋久島町)が捕獲鳥獣利活用部門の農林水産大臣賞を受賞した。県関係の最高賞受賞は初めて。

 同社はヤクシカによる自然や農林業の被害解決と、鹿肉食文化の定着を目指して2017年に加工処理施設を設立。地元猟友会が持ち込んだ鹿をジビエやペットフードにして販売する。

 品質を保つため、搬入は捕獲から2時間以内と定め、個体判別や衛生管理を徹底。21年には国産ジビエ認証を県内で初めて取得した。全国で求人しており、従業員5人中3人が島外出身と移住や雇用創出にも貢献する。

 福原勝利社長は関係者への感謝を示し、「ヤクシカの魅力や屋久島の素晴らしさを日本中に知らしめ、自然との調和を大切に事業を展開していく」とコメントした。

 農林水産省の主催。被害防止部門の大臣賞は京都府の川合地域農場づくり協議会が受賞した。

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