午前7時半、通勤通学者が行き交う交差点。「行ってらっしゃい」。車の走行音に負けない大きな声が響く。多くの人と触れ合う「本気の」つじ立ち。「裏金問題など自民への逆風を感じるが、積み上げてきた地域とのつながりで勝負する」と再選を目指す。
保守王国と呼ばれる鹿児島で女性活躍推進を訴える。女性に多い健康課題を最新技術で解決する「フェムテック」の普及に向け、党内で振興議員連盟を立ち上げ、事務局長を務める。
「なぜ票にならない生理や更年期について語るのか」。支持者から政策の修正を迫られることもある。根底にあるのは人口減少への強い危機感だ。「農業も観光業も人手不足を和らげるには、誰もが働きやすい環境が欠かせない」と強調する。
1979年生まれ。バブル崩壊後の「失われた30年」を過ごしてきた。経済成長や生活が上向く期待を感じにくい世代。「だからこそ、明るい未来を託せる政治家になりたい」と自らの存在意義を語る。
東京と鹿児島を行き来するうちに、古里の風景や食べ物の魅力を再認識してきた。汗だくとなったつじ立ちの後に入る地元の銭湯は「至福の時間」という。