石破茂内閣の農相として初入閣を果たした。内閣発足の日、総裁選で支援した首相に「託したから頑張ってくれ」と声をかけられた。「農政はライフワーク。将来を見据えて仕事し、農家が夢と希望を持てるようにしたい」と気を引き締める。
岸田政権では地域活性化担当の首相補佐官として「全国各地を視察し、地方創生のヒントを集めた」。経済は数字の上で好調だが「地方に実感はない。状況を変えたい」と意気込む。自身も旧霧島町で生まれ、地方への思いは強い。
慶応大学を卒業し証券会社で働いた後、当時衆院議員だった父貞利氏(故人)の秘書に。地盤を継ぐ際は、自身の「争いを好まない」性格が政治家向きか悩んだ。それでも2005年の初当選以降、「証券会社での営業経験と、父親譲りの粘り強さで自分を鍛えてやってきた」と話す。
16年の自転車事故で重傷を負い政界引退した谷垣禎一元総裁も師と仰ぐ一人。農相に決まった際も報告に行った。「後進を育てられなくなった悔しさは強かったようで、就任を非常に喜んでくれた」と感慨深げに振り返る。
趣味は渓流や海での釣り。「魚との駆け引きが楽しい」