「政策は現場にある」を信条に―4区・森山裕氏(79)自民 前

2024/10/21 13:00
 農家の長男で、夜間高校卒。鹿児島市議から53歳で国政に転じた遅咲きのたたき上げが「一度やってみたかった」自民党幹事長に就いた。鹿児島からは師と仰ぐ故二階堂進氏以来約40年ぶり。公示2日前、師の墓前に手を合わせ、「ぐっときた」と涙した。

 党国対委員長を歴代最長務め、岸田政権では選対委員長として困難を極めた小選挙区定数「10増10減」の調整を仕切った。その手腕と「泥をかぶる仕事」もいとわない政治姿勢で存在感は増すばかりだ。

 どんなに忙しくても「政策は現場にある」を信条に、週末は地元で集会や懇談を重ねてきた。「現場を見る意欲と気力がなくなれば政治家を続けてはいけない」と戒める。

 大戦末期に防空壕(ごう)で生まれた。「平和が何より大事」との思いが強いからこそ、西之表市馬毛島など県内で続く防衛施設整備に関し「外国から攻められない抑止力を考えるべきだ」と訴える。食料安全保障の確立を含め「農業から逃げた私が農家の奮闘に応える」との思いで「農を励ます」政策も加速させるつもりだ。

 元気の源は毎朝食べる餅。激務の合間、孫やひ孫の顔を見るのが「一番ほっとする」と笑みがこぼれた。座右の銘は「一日一生」。

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