米軍機とみられる低空飛行目撃情報 23年度は200件、目立つヘリやオスプレイ 夜間帯の騒音も 県は「安心安全な生活に影響及ぼさない配慮を要請したい」

2024/12/07 11:30
 鹿児島県は6日、2023年度に住民が目撃した低空飛行情報205件のうち、米軍機とみられるのが200件に上ることを明らかにした。市町村別では鹿児島市の87件が最も多く、日置市46件、奄美市42件が続いた。集計方法が変わっているため以前と単純比較できないが、県内上空への頻繁な飛来を裏付けているといえそうだ。

 危機管理課によると、06年度から寄せられた情報を九州防衛局に問い合わせて公表している。22年度までは目撃件数を機体の実数に直していたが、23年度分からは市町村と集計方法を統一し、同一機を複数人が目撃するケースをそのまま計上するのみとした。

 24年度は4~6月、目撃された低空飛行81件の全てが米軍機の可能性があるとした。

 ヘリやオスプレイといったプロペラ機の情報が目立つ。飛行ルートは日置市や鹿児島市松元から同市郡山の方向へ飛んだり、奄美市を南北に行き来したりする様子が報告されている。

 飛行時間帯は、同局が奄美市名瀬知名瀬で常時計測する航空機騒音回数を基にすると、23年度は午前7時~午後7時が59回で最も多く、午後7~10時が20回で次いだ。このほか同10時からの2時間が1回。

 6日の県議会で目撃状況を問われた桑代毅彦危機管理防災局長は「今後も国に対し、県民の安心安全な生活に影響を及ぼさないよう配慮を要請したい」と答弁した。

 ◇奄美空港のオスプレイ駐機続ける 

 11月21日に奄美空港(奄美市笠利)に緊急着陸した米軍輸送機CMV22オスプレイ1機は12月6日午後5時現在、駐機を続けている。九州防衛局や県によると、新たな米軍機の飛来はない。

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