鹿屋市立南小学校|豊かな自然や深い歴史をしのばせる

2024/12/17 05:00
南小学校の正門
南小学校の正門
 <光豊かな 南岳 清き流れに 心すみ>の歌い出しの通り、背後に雄大な南岳がそびえ、正面には大姶良川が流れる自然豊かな田園風景に立つ。

 校章に描かれ、歌詞にも登場するイチョウの木は、かつて学校のシンボルだった。100周年記念誌によると、1962年に伐採されるまで正門を入った右手に植えられており、高さ30メートルもの威容を誇った。

 学校生活は自然と共にあった。61年に卒業した勝野ノリ子さん(75)は「放課後に河原で石を投げて遊んだり、山にたき木を取りに行ったりしていた」と当時を懐かしがる。

 校歌は53年に同校の創立80周年記念事業の一環で作られた。作詞は52~60年に赴任した大山豊秋校長が手がけた。記念誌で同校について「八十星霜移り変わる時代の雨風にさらされながらじっとその行方を見守ってきた」と記し、歌詞でも<学びいそしむ 幾星霜>と、その歴史の深さを歌い上げている。

 住民の協力を得て建てられた同校の郷土資料館には、足踏み式脱穀機など、地域の暮らしを思い起こす民俗資料が収蔵され、郷土と共に歩んできた歴史がしのばれる。

●メモ 1873年、都城県第56郷校として開校し、76年に南小学校と改称した。1959年ごろに370人を超えた生徒数はその後減少が続き、2024年度には25人となった。小規模校として特認校に指定されており、9人が校区外から通っている。

■鹿屋市立南小学校 校歌
作詞 大山豊秋
作曲 田中義人


光豊かな 南岳
清き流れに 心すみ
ゆるがぬ道を ふみしめる
憲章うるわし 南校


仰ぐ銀杏 向学の
輝く歴史 うけつぎて
学びいそしむ 幾星霜
その名も高き わが母校


よい子のつくる 新日本
学徳みがき 健やかに
文化めざして ひとすじに
はげみ進まん 南校

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