日置市立東市来中学校|最初ゆっくり、次第に力強く

2025/01/14 05:00
大書され、掲げられた校訓「学・道・錬」=日置市の東市来中学校
大書され、掲げられた校訓「学・道・錬」=日置市の東市来中学校
 日置市の旧東市来町唯一の中学校として創立75年超の伝統を誇り、「東中(とうちゅう)」と親しまれている。2023年度に上市来中と統合し「新生・東市来中学校の創造」を掲げる。市が友好盟約を結ぶマレーシア・スバンジャヤ市の中学校とオンラインで結んだ授業の推進などを新たに進めている。

 52年に制定された校歌を作詞したのは国語教育に尽くし、南日本文化賞を受賞した元鹿児島大学教育学部教授の故・蓑手重則さん。歌詞には緑豊かな山に囲まれた学びやで希望を抱く生徒、カシワをかたどった校章、江口浜を洗う波、鶴丸城のマツなどを盛り込む。

 卒業生で宮司の肝付兼光さん(55)は在校時、音楽教諭から数々の校歌を手がけた蓑手さんの功績を教えられた。入学時に演奏された校歌の響きに感動したという。「最初ゆっくりとしたテンポだが、次第に力強くなってゆく。みんな元気よく歌った」と振り返る。

 校舎には大書した校訓「学・道・錬」が掲げられ、存在感を示す。岡田芳文校長(60)は「統合によって子どもたちが肩身の狭い思いをすることがないよう連携してきた。引き続き新たな伝統を築いていきたい」と語った。

■メモ 1947(昭和22)年に東市来町立東市来中学校として創立。57年に下伊集院西中と合併した。日置市誕生に伴って2005年に市立となり、23年度に上市来中と統合。24年度は生徒数269人。ピーク時は1200人が在籍、卒業生は1万5000人を超える。

●日置市立東市来中学校 校歌
作詞 蓑手重則
作曲 林幸光


ゆたかに光る 山脈(やまなみ)の
みどりの風に 眉(まゆ)あげて
希望の鐘の鳴るところ
おお学ばん 我等(われら)が中学校


かしわの徽章(きしょう) はつらつと
いのちも若く 手をとりて
正しく強く 行くところ
おお努めん 我等が中学校


潮騒(しおさい)高く 城山の
ときわの松に こだまして
文化の花の さくところ
おお求めん 我等が中学校

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