野菜がまた高くなる?…大雪のピーク抜けても週末「寒気再び」、農家はやきもき

2025/02/07 11:30
スナップエンドウ畑の状態を確認する本野和弘さん=6日、指宿市池田
スナップエンドウ畑の状態を確認する本野和弘さん=6日、指宿市池田
 鹿児島県内に大雪をもたらした強い寒気は6日、ピークを抜けた。2023年1月の寒波のようにマメ類やバレイショなどで低温障害が懸念されたが、現時点で目立った被害は確認されていない。ただ週末にかけ再び冷え込む予報で、生産者らはやきもきしている。

 マメ類の生産が盛んな指宿市は2年前、積雪や長時間の低温でさやが凍ったり変色したりして、被害額が18億円を超えた。当時、15アールほどのスナップエンドウ畑が全滅した本野和弘さん(59)は今回、被害はなかったが再来する寒波への不安は尽きない。「猛暑やヒヨドリの食害もひどく、ただでさえ収穫量は例年の半分程度なのに」とこぼす。

 長島町では数センチの積雪があり、一部で特産の春バレイショの芽が変色した。長島地区赤土バレイショ部会の大平洋光会長(72)は「この程度ならすぐ立ち直れるが、収穫は少し遅れるだろう」。南大隅町では3月に収穫を迎える。JA鹿児島きもつき根占支所の石原聡さん(57)は「広い畑だと対策しようもない。週末に霜害が出ないか心配」と気をもむ。

 全国的な厳しい冷え込みは、野菜の価格に影響する恐れもある。鹿児島青果(鹿児島市)によると、1月中旬から下がりつつあった相場は再び上昇傾向。九万田耕生野菜部長(53)は「キュウリやトマトなど果菜類の生育が遅れ、相場が上がるかもしれない。県内のマメ類も今後被害が出てくる可能性がある」と話した。

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