ヘッドホン自転車、スマホ運転…楽しいのは当事者だけ ながら運転の恐ろしさを際立たせた表情が秀逸、小3が描いたポスターが全国大賞

2025/02/12 15:03
警察庁長官賞に選ばれた吉屋璃音さん=東京・平河町
警察庁長官賞に選ばれた吉屋璃音さん=東京・平河町
 JA共済の2024年度全国小・中学生交通安全ポスターコンクールで、鹿児島市立桜丘東小学校3年の吉屋璃音(りの)さんが大賞の警察庁長官賞を受賞した。昨年11月に罰則が強化された「ながら運転」を題材にし、「少しでも交通事故が減ってほしい」と願った。

 全国から8万260点の応募があり、大賞は同賞のほか、内閣府特命担当大臣賞、農林水産大臣賞、文部科学大臣賞。それぞれ3点ずつが選ばれ7日、東京都内で表彰式があった。

 警察庁の統計によると、自動車運転中に携帯電話などを使う「ながら運転」による死亡・重傷事故は23年、全国で122件発生。21年から増加傾向にある。

 吉屋さんは、ヘッドホンを着けて自転車に乗る人の背後から、スマートフォンを使用中のトラックが近づく様子を画面いっぱい描き、「あぶないよ! ながらうんてん」のメッセージを添えた。2人の楽しそうな表情が「ながら運転」の恐ろしさを際立たせている。

 毎日のように絵を描き、今回応募した作品は夏休みに1週間ほどで仕上げた。鉛筆で下書きし、墨を付けた割り箸で縁をなぞった後、絵の具で色を塗った。

 吉屋さんは「運転しながらスマホを触っている人を見て危ないと思った。大きな賞を取れると思っていなかったからすごくうれしい」と喜んだ。

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