1000円の積み増しで1100円分利用できる交通ICカード「ラピカ」
鹿児島市交通局と船舶局は12日までに、県内交通ICカード「ラピカ」「いわさきICカード」の積み増し時の1割加算を、10月にも廃止する方針を決めた。市は同日発表した2025年度当初予算案に、カードリーダーのシステム改修費として計約1800万円を計上した。市議会3月定例会に関連する条例改正案も提案する。
市交通局によると、24年6月ごろ、民間バス事業者から1割加算が経営を圧迫していると相談があり協議を開始。民間だけ加算を廃止にする場合もシステム改修が必要な上、事業者を越えた相互利用が成り立たなくなれば、さらに市民サービスの低下を招くとして廃止を決めた。
市バス・市電の全利用者のうち、ICカードを使い1割加算を受けるのは23年度が約3割、延べ470万人。桜島フェリーは旅客のみの利用で5.9%、延べ15万6000人。加算に伴う年間負担額は交通局が6900万円、船舶局345万円となっている。