紙の高騰に広告の減少、進む情報産業のデジタル化…タウン情報誌「TJカゴシマ」来月休刊 今後はWEB軸に発信

2025/02/20 06:00
来月発売号で休刊するTJカゴシマ。左は「タウン情報かごしま」の名で出た創刊号
来月発売号で休刊するTJカゴシマ。左は「タウン情報かごしま」の名で出た創刊号
 鹿児島市の印刷会社・斯文堂が発行する月刊タウン情報誌「TJカゴシマ」が3月発売の4月号で休刊する。紙媒体からウェブサイトに移行する。2月19日発売の3月号で告知した。

 1980年5月創刊でグルメ、ファッション、イベントなどの“街ネタ”を取り上げてきた。同社によると、これまで20年以上、発行部数3万6000部を維持してきたが、紙代高騰や広告収入減、情報産業で進むデジタル化も踏まえ、休刊を決めた。不定期の別冊刊行やフリーマーケットなどのイベント事業は続ける。

 今後はホームページと公式インスタグラムを軸に無料で発信する。出版事業部の齊藤賢吾統括部長(45)は「個人の発信力が強く厳しい世界だが、読者がわくわくする情報をこれからも届けていく」と話した。

 鹿児島市のブックスミスミオプシアでは、最新号の休刊の告知に見入る人も見られた。温泉特集が好きだという同市田上台4丁目の伊藤義美さん(66)は「県内の隅々まで紹介し、ドライブの参考になった。ネットにはない情報が多かったので休刊は残念」と話した。

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