報道陣を前に笑顔で握手を交わす外薗勝蔵氏(左)と園田修光氏=19日、県議会
参院選への出馬取りやめを表明した自民党の外薗勝蔵県議(73)の会見には、公認候補に選ばれた元参院議員の園田修光氏(67)が駆けつけた。両者は笑顔で握手を交わし、県議団執行部も選挙本番を「一枚岩で戦う」と強調したが、公認選びで生じたしこりは解消したとまでは言えない。
「全県選挙で大きな強みだ」。外薗氏、園田氏の横に並んだ自民県議団の西高悟会長は強調し、報道陣の前で二人に握手を促した。
園田氏は自身も30年前に県議から国政に送り出してもらったとし「将来的に県議の皆さんにバトンを返すよう努力する」と配慮を示す。その間、外薗氏は唇をかみしめたまま。「県議から国会議員になる道筋を途切れさせないという思いは確認できた」と語るものの、表情は終始硬かった。
外薗氏が1カ月前に無所属での出馬を表明してから、西高会長や、園田氏と県議会初当選同期の田之上耕三議員らが説得を続けていた。西高会長は「最終的に意向が確認できたのは当日朝。ぎりぎりまで分からなかった」と明かす。
表向きは一本化が実現した自民。ただ、ある中堅県議は「園田氏の活動次第では応援に格差が出るだろう」とくぎを刺した。