物価高で暮らしほそぼそ、庶民感覚分かっているのか…「石破商品券」に鹿児島県民の視線冷ややか 党内の“首相おろし”に政治空白懸念の声も

2025/03/15 06:30
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 「期待裏切った」「危機感がない」-。石破茂首相が自民党衆院1期生に1人当たり10万円分の商品券を配っていた問題を受け、鹿児島県内では14日、失望や憤りの声が広がった。「政治とカネ」の問題を機に発足した政権だけに有権者の厳しい目が注がれている。

 「10万円あればどれだけ生活が楽になるか」。和泊町の会社員男性(24)は首相の振る舞いにあきれ、「政治家はそういうもの。野党にも期待していないが、政権交代で血の入れ替えが必要では」と冷ややかに見る。鹿児島市の大学生女子(19)も「国民の感覚からかけ離れている。違反かどうか以前の問題。国民の理解は得られない」と突き放した。

 垂水市の自営業男性(78)は「まさかこんなばらまきのようなことをするとは」と失望を隠さない。「裏金問題に揺れる自民党が頑張らなければいけない状況なのに危機感がない」と斬り捨てた。

 薩摩川内市の主婦(81)は、数年前に石破氏の講演を聴いて以来期待していたといい、商品券配布には「本当にがっかりした」と憤る。「物価高で国民はほそぼそと暮らしている。山火事などで被災して厳しい生活を強いられている人もいるのに」と語気を強めた。

 石破氏が法的問題はないと説明したことに対して鹿児島市の大学教員女性(42)は「法に抵触しないからといってなんでもやっていいわけがない。買収と受け取られても仕方ない」と指摘した。

 他方、霧島市の無職女性(69)は石破氏に理解を示し「ささいな問題で政治空白を作るべきではない。今のところ他に適任者はいない」と強調。物価高騰や対米外交など国内外で山積する課題を挙げ、「こんな大変な時に、自民党内で“石破おろし”のような事態が起こること自体が政治への不信を招いているようだ」と嘆いた。

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