介護や医療の職場で起きる暴力やハラスメントについて学ぶ研修会が14日、鹿児島県いちき串木野市であった。訪問看護ステーションを運営するBigSmile(薩摩川内市)の柳田千草代表が講師となり、利用者や患者からの暴力などをエスカレートさせない対応が重要だと呼びかけた。
介護支援協議会いちき串木野支部(永原真一支部長)が開き、現場で働く人を中心に約50人が参加した。柳田さんは身体的・精神的な暴力、性的嫌がらせの一般的な事例を紹介。被害が深刻になってから相手や家族に主張しては逆効果なこともあるとして、早い段階での対応を訴えた。法人や事業者には被害者を守る風土づくりを求めた。
参加者の自由な討論では「利用者や患者イコール弱者という意識があって我慢しがちだ」「うまくいなしてこそ一人前といった考え方も根強い」といった意見があった。永原支部長は「普通に起きていることが問題だという気づきが、みんなにあったと思う。いちき串木野全体でケアや働く環境を良くしていければいい」と話した。