錦江町立池田小学校|明るい歌詞に元気をもらう

2025/04/08 05:00
146年の歴史に幕を閉じた池田小学校=錦江町
146年の歴史に幕を閉じた池田小学校=錦江町
 山々に囲まれ、緑豊かな池田校区は<せせらぐ水よ>と歌われる神之川が流れ農業が盛ん。学校近くの大クスは樹齢800年以上とされ、子どもたちの成長を見守ってきた。

 明るく元気な校歌は1951(昭和26)年に制定。鹿児島大学教員コンビの蓑手重則さんが作詞、西勇恕さんが作曲した。県国語教育の功労者でもある蓑手さんは、錦江町内の宿利原小校歌も手掛けた。いずれも<ぼくらだ わたしらだ>の詞があり、こだわった言葉と思われる。

 池田小では近年、農業体験や福祉学習、神舞継承といった「池田学」に力を入れる。特に地域の伝統行事である神舞は、保存会の指導を受けながら、町制20周年記念式典や町文化祭で披露して地域を盛り上げてきた。

 その学校も3月末で閉校。最後の卒業生となった大園菜乃歌さんは「神舞や運動会が思い出」と振り返る。<小学 小学 池田校>と歌うフレーズが好きで「盛り上がり、元気がもらえた」。

 校長として閉校を見届けた石踊晴元さん(61)は「池田の歴史と伝統を大切にして、常に前を向き、何事にもチャレンジしてほしい」と子どもたちにエールを送った。詞の通り、<ひとみ明るく 元気よく>世界に羽ばたいてほしいと願っている。

■メモ 1879(明治12)年に旗山小学校として開校。1947年に池田小に改称した。60年ごろには400人以上の児童がいたが、2024年度は10人に。校訓は「自信と勇気をもて」。25年4月に宿利原小と共に、大根占小に再編統合された。

●錦江町立池田小学校校歌

作詞・蓑手 重則
作曲・西 勇恕


みどりの原よ 高原の
国見おろしに 眉あげて
ひとみ明るく 元気よく
学ぶぼくらだ わたしらだ
小学 小学 池田校


せせらぐ水よ 神之川
河鹿さやかに なくところ
みんななかよく 肩くんで
励むぼくらだ わたしらだ
小学 小学 池田校


はるかな空よ 開聞の
すがた仰いで 朝夕に
のぞみ大きく たくましく
生きるぼくらだ わたしらだ
小学 小学 池田校

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