来年はうな丼安くなるかも…シラスウナギ漁 35年ぶりの2000キロ超え 鹿児島県内

2025/04/18 11:17
2024年度の漁解禁日に、シラスウナギを網ですくう採捕者=大崎町の菱田川河口
2024年度の漁解禁日に、シラスウナギを網ですくう採捕者=大崎町の菱田川河口
 鹿児島県は17日、2024年度漁期のシラスウナギ(ニホンウナギの稚魚)採捕量が、計2492.3キロだったと発表した。過去10年で最多だった23年度(767.7キロ)に比べ3.2倍。2000キロを超えるのは、1990年度(2321キロ)以来35年ぶり。

 県水産振興課によると、漁期は昨年12月1日~3月31日で、資源保護のため休漁期間を挟み計90日間。前年度と同数の1215人が採捕許可を受けていた。

 12月は224キロと例年よりやや多い程度だったが、1月に1153キロと急伸。2月466キロ、3月667キロで推移した。国内他産地もおおむね豊漁で、担当者は「具体的な要因は分からないが、海流の影響で沿岸にシラスウナギが近づいたのでは」とみる。

 県しらすうなぎ採捕取扱者協議会によると、漁期終盤は取引価格相場が1キロ当たり230万円から10万円ほどまで下がり、採捕者の半数は漁をやめた。

 皆倉貢副会長(78)は「よく取れていた昔を思い出し、張り合いのある漁期だった。ウナギは1年以上育てる場合が多い。市場への反映は来年以降だろう」と話した。

 ニホンウナギは絶滅危惧種に指定され、採捕量は1974年度(3449キロ)以降は右肩下がり。2018年度は136キロまで落ち込んでいた。

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