「ギャンブルやローン返済に」市職員がスポーツ振興団体の口座から横領 8カ月で計67万円、上司の印鑑で払い戻し、事業残金入金せず 薩摩川内市

2025/04/28 21:41
職員の不祥事を受け謝罪する田中良二市長(左から2人目)ら=28日、薩摩川内市役所
職員の不祥事を受け謝罪する田中良二市長(左から2人目)ら=28日、薩摩川内市役所
 鹿児島県薩摩川内市は28日、同市と川薩地区にそれぞれあるスポーツ推進委員協議会の口座から計67万7800円を横領したとして、本庁勤務の主任職員を懲戒免職にしたと発表した。全額返済されており、刑事告発しない方針。性別や年齢などについては「処分の重さと将来を考慮した」として明らかにしていない。

 両協議会は地域のスポーツ振興を目的に、委員向けの研修や講習などを開いている。事務局は市の担当が担っている。

 主任職員は2024年4〜11月、管理する両協議会の三つの口座から6回にわたり横領した。上司が保管する印鑑を不正に利用し払い出し伝票を作成したり、委員から集めた会費の一部を入金しなかったりした。

 25年3月26日、引き継ぎを受けた別の職員が使途不明金に気付いて発覚した。主任職員は「ギャンブルや生活費、ローン返済に充てた」と認めている。当時の上司4人は戒告とした。

 田中良二市長は会見を開き「深くおわびする。対策を講じ、市政の信頼回復に努める」と述べた。6月の市議会定例会で、田中市長と古川英利副市長の給料を2カ月間10%減額する条例を提案する。

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