住宅街に出没し、門扉を乗り越えたニホンザル=6日午後1時45分ごろ、鹿児島市錦江台3丁目(高橋真也さん提供)
鹿児島市錦江台3丁目の住宅街に6日、ニホンザル2頭が出没した。同日は周辺で目撃情報が相次ぎ、鹿児島南署には複数の通報があった。専門家は「大声や悲鳴で刺激しないように心掛け、少しずつ距離を取って逃げてほしい」と強調。「絶対に餌を与えないで」と注意を呼び掛ける。
近くの会社員高橋真也さん(53)は同日午後1時45分ごろ、子供たちが「サルに追いかけられた」と逃げ帰ってきて知った。自宅の防犯カメラには、道路を走り、門扉を乗り越える様子が写っていた。「50年近く住んでいて初めて。小学校が近く心配だ」と案じた。
同署によると、同日午後6時現在、人的被害は確認されていない。「山林に逃げた」との情報もある。
平川動物公園(同市平川町)の福守朗園長(54)はカメラ映像から、体長60センチ前後で、3〜5歳と推定する。地理的に出没しても不思議ではないものの、要因の特定は難しいという。
福守園長は「危害が及ばないと思い追いかけてきた側面は否めない」と言及。「サルに出くわせば当然驚くが、必要以上に怖がらないでもらいたい。追い払う時は複数人で対応を」と助言した。