指宿市営「唐船峡そうめん流し」=2023年7月
指宿市開聞の市営唐船峡そうめん流しが、国の指針に基づく原水の検査を一部実施していなかったことが15日、分かった。汚染の可能性を判断する指標菌の検査。市は9日に実施し、検出されなかった。
国の指針は、塩素抵抗性の病原微生物による汚染を予防するため、取水施設の構造や指標菌の検出状況に応じて、汚染のリスクレベルや検査の頻度、必要な施設整備を規定している。
市はこれまで、唐船峡そうめん流しがリスクレベルの最も低い施設に該当し、この検査は不要と誤って認識していた。今年に入って外部から指摘を受け、調査したところ、3カ月に1度検査が必要だったことが分かった。水道法で定める水質検査は定期的に実施しており、大腸菌などは検出されていないという。
唐船峡そうめん流しの田中久夫支配人は「検査の不備に関しては反省し、真摯(しんし)に受け止めている。今後は適正に実施し、安心安全な水とそうめんの提供に努める」と話した。唐船峡そうめん流しの水源は「平成の名水百選」に選ばれた唐船峡京田湧水。