「指導員いなくなると始めるいたちごっこ」…天文館で禁止の客引きやスカウト、指導などの処分14件 注意は激増 過料や氏名公表したケースも

2025/05/28 20:39
〈資料写真〉夜の天文館
〈資料写真〉夜の天文館
 2023年10月に客引きやスカウト行為を禁じる鹿児島市の条例が施行されてから25年3月までの1年半で、市が過料や指導などの処分をしたのは14件だった。市役所で28日あった市安心安全まちづくり推進会議で、市が報告した。

 23年度は半年間で過料、中止命令、警告が各1件、指導6件。氏名を公表したケースも1件あった。24年度は指導4件だった。処分に当たらない注意や注意喚起(声かけ)は23年度が245件。24年度は1550件と大きく増えた。

 24年度は指導員5人が巡回した。地域活動組織の代表らが務める委員から「指導員が巡回中は客引きを控え、いなくなると始めるいたちごっこが続いている」「市民がQRコードで客引き行為を情報提供できるフォームを設置しては」といった意見が出た。

 市安心安全課の中野典子課長は終了後、悪質な客引きは減少しつつあるとした上で、「条例を知らない学生らが客引きのアルバイトに従事する事例もある。さらに周知活動に取り組みたい」と話した。

 条例は公共の場所で特定の通行人に対し、客となるよう誘ったり、店で働くようスカウトしたりする行為を規制する。客引きの禁止区域は、天文館地区の千日町、山之口町の全域などで全業種が対象。処分は過料、中止命令、警告、指導の順に重い。店名や氏名を公表する場合もある。

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