鹿児島県は29日、2024年度に県内19カ所の配偶者暴力相談支援センターに寄せられた相談件数を発表した。配偶者や同居相手からの暴力(DV)の相談が、前年度より324件多い2523件で過去最多となった。県男女共同参画室は「DVの周知が進み、市町村で相談員を増やすなど体制が充実した」としている。
本人からの相談は2431件。女性が2352件で全体の96.8%、男性は79件だった。年代別では40代が702件(前年度比235件増)で最も多く、30代584件(124件減)、50代369件(33件増)と続いた。20代は166件増え350件だった。
交際相手からの暴力(デートDV)相談も過去最多の69件(15件増)だった。
男女共同参画室によると、相談者の多くが身体的、精神的、経済的暴力を複合的に受け、離婚やパートナー解消後も被害を訴えるケースが増えている。関山恵理子室長は「DVは婚姻中だけの問題ではない。別れた後も苦しんでいる人は相談してほしい」と呼びかけた。
配偶者暴力支援センターは、県の女性相談支援センターや地域振興局など9カ所と、鹿児島市や霧島市、知名町など10市町にある。