バス、タクシー、レンタカーも少ない駅…使ってない公用車があるじゃないか 阿久根市が休日に観光客向けカーシェア実験

2025/06/01 15:30
阿久根駅の駐車場に置かれたカーシェア用の公用車=30日、阿久根市栄町
阿久根駅の駐車場に置かれたカーシェア用の公用車=30日、阿久根市栄町
 鹿児島県阿久根市は6月から休日に公用車を使ったカーシェア事業を始める。観光客や住民の移動手段として、肥薩おれんじ鉄道阿久根駅の駐車場に1台を配備。市商工観光課によると、同市はバス路線やタクシーが少なく、レンタカーもないため、鉄道で訪れた人の2次交通が課題だった。担当者らは「自由に市内を巡り、魅力を感じてほしい」としている。

 カーシェアは、事前登録した人が自動車を共用する仕組み。同市はトヨタのカーシェアサービスを利用、予約や解錠は同社のスマートフォンアプリで行う。予約は15分(220円)単位で、6時間まで5610円、24時間まで7810円(燃料費込み)。

 車両は5人乗りの普通乗用車で、市が同社と法人契約し、平日は地域おこし協力隊員らが使っている。役所が休みの土日祝日と年末年始は、同社のカーシェアサービスに供用される。

 2024年度に観光客の利便性向上などを検討していた市の若手職員らが、週末は市役所の駐車場に止まったままの公用車に目を付け、カーシェアでの活用を提案。25年度は実験的に事業化し、利用者の反応を調べる。

 発案者の一人で同課主任の小漉崇央さん(35)は「脇本や大川など、市街地から離れた場所にも魅力的なスポットがたくさんある。車であちこち巡って観光や食事など、阿久根を満喫して」と呼びかける。問い合わせはトヨタシェア=0800(666)2077。

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