巡視船「こしき」の複合型ゴムボートに体験乗艇するフィリピン沿岸警備隊員(左)=13日、鹿児島市の鹿児島港谷山2区
鹿児島湾で20日に予定する日本、米国、フィリピンの海上保安機関合同訓練に伴い、第10管区海上保安本部は13日、鹿児島港谷山2区で、巡視船「こしき」に搭載する複合型ゴムボートの操船訓練を比沿岸警備隊に披露、体験乗艇をした。
こしきの乗組員が、高速航行や180度ターンなどの基本訓練を実施。1艇のゴムボートを停船に応じない不審船に見立て、進路を横切るなどの段階を踏んだ上で、乗り込んで制圧する「法の支配に基づいたアプローチ」を実践した。比警備隊員らは10管の解説を聞きながら、動画撮影した。
12人の警備隊員は3人ずつゴムボートに乗り、こしきの乗組員によるスラローム航行などを体験。ロマニト・モゾ大尉(29)は「日本の操船技術に大変驚かされた。フィリピンに持ち帰り、生かしたい。承継の良い例になった」と話した。
10管によると、日本は政府開発援助(ODA)の一環で、複合型ゴムボートを含めた13の小型艇をフィリピンに供与している。