長時間勤務で脳出血、後遺障害残る 鹿児島市が元市教委の指導主事に7300万円の賠償支払いへ 和解案に「勤務時間の適正化」盛り込む

2025/06/20 17:00
鹿児島市役所
鹿児島市役所
 鹿児島市教育委員会の元職員が、過重な長時間勤務が原因で脳出血になり後遺障害が残ったとして市に損害賠償を求めた訴訟について、公務災害の損害賠償金7300万円を支払い和解する議案が、19日の市議会市民文教委員会で原案通り可決された。本会議で可決されれば、7月の弁論準備手続き時に和解が成立する見込み。

 和解案には元職員の意向を踏まえ、勤務時間の適正化、健康管理に努めることなども盛り込まれた。当局は在籍していた職場の増員を行ったことも報告した。

 元職員は市教委の指導主事だった2020年7月、勤務中に脳出血で緊急搬送された。訴状などによると、発症前30日間の時間外勤務は138時間超だった。22年3月に公務災害認定。23年10月、市を相手取り1億7622万円の損害賠償を求める訴えを鹿児島地裁に起こしていた。

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