沖縄戦で犠牲となった鹿児島県出身者2931人 護国神社の碑に刻まれた名に遺族らが触れ、誓う平和 きょう慰霊の日

2025/06/23 11:43
玉串を奉納する遺族ら=22日、鹿児島市の県護国神社
玉串を奉納する遺族ら=22日、鹿児島市の県護国神社
 太平洋戦争末期の沖縄戦の戦没者を悼む6月23日の「慰霊の日」を前に、犠牲となった鹿児島県出身者2931人を追悼する慰霊祭が22日、鹿児島市の県護国神社であった。戦後80年の節目に戦争の悲惨さを語り継ぎ、惨禍を二度と繰り返さないことを誓った。

 遺族ら約70人が出席。主催した県沖縄戦没者慰霊会の麓川昭憲会長(82)は「沖縄戦についてこれまで以上に語り継ぎ、平和な社会実現のため努力を傾ける」とあいさつした。

 潜水艦の搭乗員だった義父が犠牲になったという同市本名町の藤崎むつ子さん(74)は娘の桑原成さん(45)と孫の千菜月さん(9)の3人で出席。「80年の節目なので初めて孫を連れてきた。戦争が二度と起きないように、亡くなった人を思い出す機会をつないでいきたい」と話した。

 県出身者の慰霊塔は沖縄県糸満市にある。遺族の高齢化で訪問が難しくなり、2013年に同会が護国神社境内に県出身戦没者の名前を刻んだ慰霊碑を建立。慰霊祭前には碑に刻まれた名に触れ、手を合わせる人の姿が見られた。

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