〈資料写真〉十島村悪石島のやすら浜港
トカラ列島を震源とする地震は29日も相次ぎ、午後9時までに十島村悪石島で震度4を3回観測した。福岡管区気象台によると、震度4を観測するのは24日以来で、1日当たりの回数は、頻発し始めた21日朝以降で最多。29日の地震は午後9時までに計81回あり、再び増加傾向となっている。21日からの累計は613回に上り、気象台は引き続き強い揺れを伴う地震に注意を呼びかけている。
震度4は午前10時14分ごろと午後4時12分ごろ、午後4時56分ごろ観測。震源の深さはそれぞれ約20キロ、約30キロ、約20キロ。地震の規模はそれぞれ4.7、5.1、4.0と推定される。
村によると、けが人や被害情報はないが、島民は不安な日々を過ごしている。
悪石島の漁師(73)は「地震が来るたびにドーンという地鳴りのような音がして夜間はいつも目が覚める」。相次ぐ地震を受け、家具をビスで天井に固定する対策をした。「以前は一日中海に出ていたが、最近は家に被害がないか不安で午前中で漁を切り上げる」と明かした。
29日は、震度3を8回、震度2を26回、震度1を44回観測した。
累計613回の内訳は震度4が9回、震度3は35回、震度2は157回、震度1は412回。