道の駅「都城NiQLL(ニクル)」駐車場に配備されたロードスイーパーや散水車=1日、都城市都北町
鹿児島、宮崎両県にまたがる新燃岳(1421メートル)は1日午後10時現在、6月27日午前に始まった連続噴火が4日以上続いている。火山性地震は多い状態で増減を繰り返し、火山性微動も時々発生した。鹿児島地方気象台によると、周辺の傾斜計で地下の膨張を示すような変化は確認されていない。
気象台などによると、7月1日の火山性地震は午後10時までに159回観測。7年ぶりに噴火した6月22日からの累計は2703回となった。1日の噴煙の高さは最高1300メートル以上だった。噴火が続いた場合、2日午前は西方向への降灰が予想される。
気象台は、火口からおおむね3キロ以内で大きな噴石に、2キロ以内で火砕流に警戒するよう呼びかけ、この範囲に立ち入らないよう求めている。
◇降灰悪化に備え都城にロードスイーパー4台配備
新燃岳(1421メートル)の降灰悪化に備え、国土交通省宮崎河川国道事務所(宮崎市)は1日、都城市にロードスイーパー(路面清掃車)2台、散水車2台を配備した。
4台は熊本、大分、佐賀3県の同省事務所から集めた。3台を同市都北町の道の駅「都城NiQLL(ニクル)」、1台を同市下川東2丁目の宮崎河川国道事務所都城出張所に置いた。
当面配備され、国道10号や都城志布志道路など同省管理道路の火山灰除去に当たるほか、「自治体の要請に応じた出動も検討する」(防災課)としている。
宮崎県高原町は1日、6月22日の降灰確認以来初めて、町内約3000世帯に10枚ずつ降灰袋を配布した。
◇諏訪之瀬島は噴火警戒レベル2を継続
鹿児島県十島村諏訪之瀬島の御岳で1日、午後5時までに2回爆発があった。福岡管区気象台によると、観測できたうち、噴煙の高さは最高で700メートル。
爆発は6月30日にも1回あり、噴煙の高さは1700メートルだった。いずれも大きな噴石の飛散は確認されていない。噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)を継続している。