トカラ頻発地震、揺れ始めから2週間で累計1300回超 島に残った55人、心身のケアどうする?

2025/07/06 06:00
 トカラ列島近海は2週間で震度1以上の有感地震が1300回を超えた。十島村悪石島では3日の震度6弱に続き5日も震度5強を観測し、島に残った住民55人の疲労はピークに達している。村は島や避難者の元に医療関係者を派遣。物資も送り届け、心身のケアに努める。

 震度5強の地震があった5日、鹿児島市の十島村役場では職員が避難希望者の把握に追われた。村は鹿児島市と奄美市の宿泊施設12カ所と災害協定を結んでおり、避難先の調整は鹿児島市で進めた。

 村の職員は約40人。参院選への対応に人手をとられる中、夜間も交代で庁舎に泊まる。50代男性職員は「地震が収まる予測がつかず島民の負担は計り知れない。疲労も感じるが鹿児島市からサポートする」と話した。

 悪石島では現在、常駐の看護師や派遣された保健師など医療関係者4人が健康管理を担う。避難者5人が宿泊する鹿児島市のホテルにも保健師が出向いた。

 会見した久保源一郎村長は「島民は心的疲労がたまり、いつまた地震が来るのかと不安になっている」とし「悪石島に行きたい思いもあるが、職員に任せて住民の生の声を拾い上げ、対策を考える」と述べた。

 住民は睡眠不足を訴え、「やわらかいパンや栄養補給用のゼリーがほしい」との要望も上がっているという。7日に鹿児島港を出発する村営船で送る。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >