柵の向こう〝高値の花〟が散る夜空――花火大会が相次ぎ有料化、値上げ「心苦しいが…まつり継続のため必要」 鹿児島県内2大会は据え置き

2025/07/29 11:43
〈資料写真〉2024年8月24日、かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会で夜空を彩る花火=鹿児島市
〈資料写真〉2024年8月24日、かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会で夜空を彩る花火=鹿児島市
 2025年に有料観覧席を導入している主要花火大会83のうち、半数を超す42が昨年より有料席を値上げしたことが28日、帝国データバンクの調査で分かった。最安値の平均価格に比べ最高値の平均は約7倍と価格差が拡大し、二極化が進んでいる。

 帝国データバンクによると、有料席を導入する鹿児島県内の大会は二つあり、いずれも料金を据え置く。

 九州最大級の三尺玉花火が名物の「さつま黒潮きばらん海枕崎港まつり」(8月2、3日・枕崎市)は、3メートル四方の桟敷席が1区画1万8000円。実行委員会によると、新型コロナ明けで三尺玉を再開した2023年に3000円上げた。立石祐樹実行委員長(45)は「警備や設備費が年々高騰しており、まつり継続のため心苦しいが有料席が必要だ」と話す。

 8月23日に鹿児島市である「かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会」は前回導入した階段升席(1万2000円)や升席(8000円)の価格は据え置く一方、混雑緩和を目的に有料エリア全体を見直した。前回までの会場区画の席数を減らし、隣接地に7000人分の自由席(1000円)を新設した。市観光振興課は「場所取りで人が殺到する場面もあった。ゆったり花火を楽しんでもらいたい」としている。

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