ブラジリアン柔術のアジア選手権で優勝を果たした重水浩次さん=南日本新聞社
千葉県で6月にあった国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)のアジア選手権で、左腕に先天性の障害がある鹿児島市鴨池1丁目の格闘家・重水浩次さん(52)が初優勝した。「障害者の壁を超え、健常者の中で大きなタイトルを取るのが目標だった。やっとたどり着いた」と喜んだ。
大会は2年に1度開催。35歳で競技を始め、上から2番目の茶帯を持つ重水さんは、4人がエントリーした同帯57.5キロ級に出場した。初戦で過去2度敗れている相手を1分足らずで撃破。決勝は連続技からアキレス腱(けん)固めを決め一本勝ちした。
幼少時から格闘技に親しみ、パラテコンドーやキックボクシングにも取り組む。現在はメルカリに所属、同市のジムや霧島市の道場で週6日鍛える。4歳の長女に「かっこいい姿を見せたい」気持ちも原動力だ。
次の目標は、9月に控えるスポーツ柔術国際連盟世界大会(千葉県)の優勝。「同世代や後輩、子どもたちにあきらめなければ道はつながると伝えたい」と意気込む。