大雨で港に「上を歩けそうなほど」の流木とごみ 船が出港できず嘆く漁業者 鹿児島県霧島市

2025/08/13 21:00
福山港に流れ込んだ倒木を撤去する作業員=13日、霧島市の福山港
福山港に流れ込んだ倒木を撤去する作業員=13日、霧島市の福山港
 鹿児島県霧島市の福山港には、8日の記録的大雨で大量の流木やごみが流れ着き、漁船が出港できない状況が続いている。13日、撤去作業が始まり、クレーンで流木をつり上げたり、作業員が海に入り人力で草木を引き上げたりした。

 県漁業協同組合福山町支所(正組合員31人、准組合員47人)の米重一志支所長(39)は「人がその上を歩けそうなほど、港が木で埋まっていた」と振り返る。所属する船やいけす、港湾施設に被害はなかった。

 漁業者は一本釣りや刺し網でアジやマダイを捕ったり、ブリやイワガキを養殖したりするが、船のプロペラにごみが絡まり故障の恐れがあるため、海に出られない。組合員の吉留道幸さん(64)は盆休みに息子とキス釣りを楽しむ予定だった。「元に戻らないと何もできない」と話した。

 霧島市の国分下井海岸にも大量の流木やごみが打ち上がった。ペットボトルが散乱し、大型の冷蔵庫も交じる。地元の海岸清掃ボランティアグループ「海辺サポートの会」の塩屋義治さん(75)は「一晩の雨できれいな浜辺が一変した。人力ではどうにもできない」と嘆いた。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >