新ジャンル「ハイパーマエウチゲーム」に挑戦 シンプルだけど可能性は無限大…何が釣れるかわからないワクワク感が魅力

2025/08/18 14:00
ハイパーマエウチゲームで釣ったアカハタ=6月8日、東京都の伊豆大島
ハイパーマエウチゲームで釣ったアカハタ=6月8日、東京都の伊豆大島
〈あゆLOVEフィッシング―上園あゆみ〉

 釣りには数え切れないほどのスタイルがある。長年受け継がれた伝統的なものもあれば、新技術や新素材の登場によって生まれた最新の釣りもある。そんな中、先日私が出合ったのは新ジャンルの釣り「ハイパーマエウチゲーム」だ。

 ベースとなるのは愛知県発祥の伝統釣法「前打ち釣り」。これは針と糸だけのシンプルな仕掛けで、堤防の際や消波ブロックのような障害物付近を狙い、クロダイなどを釣る方法だ。

 ハイパーマエウチゲームはその進化版。従来の前打ち竿(さお)は、穂先の繊細さに合わせてバット部分も細身のものが多かった。「ハイパー」の竿は、穂先の感度はそのままにバットが強化され、ルアー竿と磯竿(いそざお)の“いいとこ取り”を実現。パワーと繊細さを両立させた釣りが可能になった。

 堤防に限らず磯やサーフまでフィールドが広がり、クロダイに加えイシダイ、ロックフィッシュ、青物まで多彩な魚種を狙える。仕掛けは糸、小さなオモリ、ハリのみ。エサとの組み合わせ次第で無限の可能性が生まれる。

 一投ごとに何が掛かるかわからないワクワク感が、この釣法の大きな魅力だ。今回は伊豆大島の磯で挑戦した。オモリ8グラム、ハリにキビナゴを付け、限界まで遠投する。開始早々、穂先が震え、合わせると美しいアカハタが上がった。

 この釣りの面白さは、身近なフィールドで宝探しのような感覚を味わえること。潮の流れや水中の地形を読み、落とす位置や誘い方を変える。潮の満ち引きや時間帯で魚の反応も変わり、同じ場所でも毎回違う展開が待つ。沖だけでなく足元も攻められるため一つのタックルで広範囲をカバーできることや、経験の有無を問わず誰でも挑戦できる懐の深さも魅力だ。

 シンプルゆえに奥が深い。足元から広がる新世界、ハイパーマエウチゲームは、釣り人の探求心を強く刺激してくれる。近々、専用の竿も登場するとのこと。まだまだ釣りの世界は可能性が詰まっている。

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