JR日豊線重富-竜ケ水で急ピッチで進む線路周辺の土砂除去作業=16日午前11時10分、姶良市脇元
8日の記録的大雨の影響で送配水管などが破損した鹿児島県・姶良市加治木地区の約580戸で16日、断水が解消した。同市水道事業部によると、市内の断水は1戸のみとなった。市は8月分の水道料金を口径別の基本料金のみ徴収し、使用量に応じた従量料金は無料とすることで負担軽減を図る。
市内全域を対象とし、水道施設の被災や断水がなかった地域も含む。市職員常駐の給水所は16日正午までで終了。使い始めは水が濁ったり出にくかったりすることがあるため、学校や公園など臨時給水所計11カ所で引き続き対応する。
霧島を含む2市で最大3万8640戸に上った断水は、16日でほぼ解消した。
線路への土砂流入があったJR日豊線の鹿児島-国分は21日から本数を減らして運行再開予定。16日は竜ケ水-重富の線路周辺で土砂の除去作業が進んだ。線路を支える土砂が流れ出た国分-霧島神宮も工事を進め、9月下旬の運行再開を目指す。
県のまとめによると、16日現在判明した住家被害のうち床上浸水は376棟(霧島市212、姶良市131、曽於市31、薩摩川内市と志布志市が各1)。床下浸水は432棟(姶良市233、霧島市180、曽於市18、鹿児島市1)。避難住民は霧島市が5世帯7人、姶良市が3世帯9人となった。県は大雨に備え設置した災害対策本部を15日午後6時、災害警戒本部に移行した。
道路の全面通行止めは国道、県道の16カ所、片側通行規制は2カ所で続いている。